撹拌混合
亀井・平岡の式(バッフル無し撹拌所要動力)
翼種に応じた亀井・平岡の相関式から、バッフル無し条件の動力数 $N_{p0}$ と所要動力 $P$ を推算します。
入力
プリセットで代表的な羽根枚数・角度を入力します。翼幅や物性値は実機条件に合わせて入力してください。
ヘリカルリボン翼ではこの入力は計算に使用しません。
°
計算結果
入力値を入れて「計算する」を押してください
計算式
亀井・平岡の式は、バッフル無し条件の動力数 $N_{p0}$ を、翼形状と撹拌レイノルズ数から求める相関式です。求めた動力数は $P=N_{p0}\rho n^3d^5$ で所要動力に換算します。
$$ P = N_{p0}\rho n^3d^5 $$
$$ N_{p0} = \dfrac{1.2 \pi^{4} \beta^{2}}{8 d^{3}/(D^{2}H)} f $$
$$ f = \dfrac{C_L}{Re_G} + C_t \left\{\left(\dfrac{C_{tr}}{Re_G}+Re_G\right)^{-1}+\left(\dfrac{f_{\infty}}{C_t}\right)^{1/m}\right\}^{m} $$
パドル翼、傾斜パドル翼、タービン翼、アンカー翼は基本形を使い、プロペラ翼・三枚後退翼・HR320系・大型翼では $C_t$ や $m$ などの変数を翼種に応じて切り替えます。ヘリカルリボン翼は専用の $Re_G$ と前係数を使います。
- $P$:撹拌所要動力[W]
- $N_{p0}$:バッフル無し動力数[-]
- $\rho$:密度[kg/m³]
- $n$:回転数[1/s]
- $d$:翼径[m]
- $D$:槽径[m]
- $H$:液深さ[m]
- $b$:翼幅[m]
- $n_p$:羽根枚数[-]
- $\theta$:羽根取り付け角度[°]
- $\mu$:粘度[Pa·s]
- $Re_G$:流れレイノルズ数[-]
- $C_L$:層流項の係数[-]
- $C_t$:乱流項の係数[-]
- $C_{tr}$:遷移項の係数[-]
- $f_{\infty}$:乱流漸近項の係数[-]
- $m$:指数[-]
- 翼メーカー固有の大型翼や特殊翼は、公開相関式の適用範囲と実機形状の対応を確認してから使用してください。
適用範囲と注意事項
バッフル無しの槽で、層流項・遷移項・乱流項を1つの式 $f$ につないだ相関式です。レイノルズ数が変わると $N_{p0}$ が変わる前提で、$Re_d$ から $Re_G$ を経て $N_{p0}$ を求めます。
- 使える条件:バッフル無しの単一液体で、翼が選択肢にある13種のプリセット(翼種・大型翼は槽底が皿底か平底かで区別)のいずれかに当たる場合。レイノルズ数は層流域から乱流域まで同じ式で扱えます。
- 使えない条件:バッフル付きの槽(「バッフルあり撹拌所要動力」を使います)。羽根取り付け角度 $\theta$ は 0 超 90° 以下に限られ、超えるとエラーになります。
- レイノルズ数による変化:$Re_G$ が小さい層流域では $f$ の第1項($C_L/Re_G$)が支配して $N_{p0}$ が $Re$ にほぼ反比例し、大きい乱流域では $N_{p0}$ が翼と槽の形状で決まる一定値に近づきます。この値をバッフルあり計算の $N_{p0}$ に使うときは、運転条件の $Re$ で求めた値を使ってください。
- ヘリカルリボン翼:固定の係数と $Re_d$ だけで計算し、槽径・液深さ・翼幅・羽根枚数・角度は結果に反映されません(粘度・密度・回転数・翼径が効きます)。
- 外れやすい場合:翼幅 $b$ は、パドル翼・傾斜パドル翼・タービン翼などではプリセット選択時に翼径の一定割合(パドル翼 0.20$d$ など)が自動入力される代表値です。アンカー翼・大型翼の $b$ は翼の下端から上端までの高さなので、自動入力しません。実機の $b$ と違う値のまま計算すると $N_{p0}$ が外れます。式にはフルード数の項がなく、液面の渦の影響は含まれません。
参考資料
書籍
最新ミキシング技術の基礎と応用(化学工学の進歩42)
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