吸着
吸着等温線フィット(ラングミュア・フロイントリッヒ)
平衡濃度 c と吸着量 q のデータから、Langmuir 等温線・Freundlich 等温線のパラメータを線形化法でフィットし、R² 比較で最適モデルを判定します。
入力
平衡濃度 c と吸着量 q の組を入力(最大 10 点、空欄行は無視)。最低 3 点必要。単位は任意(例:c は mg/L、q は mg/g)。
| # | 平衡濃度 c | 吸着量 q |
|---|
計算結果
入力値を入れて「計算する」を押してください
計算式
Langmuir 等温線
単分子層・均一吸着サイト・吸着脱着平衡を仮定したモデル。
$$ q = \dfrac{q_\mathrm{max}\, b\, c}{1 + b\, c} $$
線形化(c/q プロット):
$$ \dfrac{c}{q} = \dfrac{1}{q_\mathrm{max}\, b} + \dfrac{c}{q_\mathrm{max}} $$
Freundlich 等温線
不均一表面の経験式。低〜中濃度域でよく適合。
$$ q = K_F\, c^{1/n} $$
線形化(log プロット):
$$ \log q = \log K_F + \dfrac{1}{n}\, \log c $$
- $c$:平衡濃度(入力の単位のまま)
- $q$:吸着量(入力の単位のまま)
- $q_\mathrm{max}$:飽和吸着量(Langmuir 式)。$q$ と同じ単位
- $b$:吸着親和度(Langmuir 定数)。$c$ の逆数の単位
- $K_F$:Freundlich 定数
- $1/n$:Freundlich 式の指数[-]。$1/n < 1$ で典型的(好ましい吸着)、$1/n = 1$ で線形(Henry 則)、$1/n > 1$ で不利な吸着
適用範囲と注意事項
入力データを、同一温度で測定した平衡濃度 c と吸着量 q の組とみなし、Langmuir 式と Freundlich 式を線形化した直線回帰で計算する計算です。
- 使える条件:温度一定で測った平衡データ(吸着平衡に達した後の c と q)。c と q はともに正の値、3 点以上、c に十分なばらつきが必要です(ツールの入力検査どおり)。
- 使えない条件:温度が異なるデータの混在、平衡に達していない測定値、c または q が 0 以下の点(対数・c/q が取れない)。温度依存は $b$、$K_F$ が温度ごとに別の値になるため、温度ごとに別々にフィットします。
- パラメータの求め方:パラメータは c/q–c、log q–log c の直線回帰から出します。線形化で各点の重みと誤差の構造が変わるため、q を直接当てはめる非線形回帰とは、同じデータでも異なるパラメータになることがあります。表示する $R^2$ には q 残差ベースと線形プロットのものがあり、モデルの優劣は q 残差ベースで見ます。
- モデルの選び方:飽和に向かう傾向が明らかな場合(高濃度で q が頭打ち)は Langmuir が適合しやすく、広い濃度範囲で q が単調増加する場合は Freundlich が適合しやすいです。
- 結果の読み方:本ツールは R² が大きい方を「より良いフィット」として表示しますが、物理的妥当性(高濃度極限、感度範囲)も併せて判断してください。
- 外挿:Freundlich 式は飽和がなく、c を上げると q が際限なく増えます。測定した濃度範囲の外(特に高濃度側)への外挿には使えません。Langmuir 式の $q_\mathrm{max}$ も、測定点が飽和域に届いていないと、直線の切片と傾きから外挿した値になります。
- 外れやすい場合:多層吸着や吸着サイトの不均一性が強い系、1 種類の成分だけを想定できない混合吸着質、孔内拡散などで平衡に達していない系では、どちらのモデルも物理的な意味を持ちにくく、$R^2$ が高くても機構の裏付けにはなりません。データ点が 3〜4 点ではパラメータの不確かさが大きくなります。
参考資料
便覧
改訂七版 化学工学便覧
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