蒸留
フラッシュ蒸留の設計計算
飽和蒸気圧を入力してK値を求め、Rachford-Rice式から蒸気率、液相組成、気相組成を計算します。
入力
kPa
軽沸点側にしたい成分をAにしてください。
kPa
kPaA
モル分率
kmol/h
計算結果
入力値を入れて「計算する」を押してください
計算式
飽和蒸気圧と系圧力から、各成分の気液平衡比を求めます。
$$ K_i = \frac{P_i^{sat}}{P} $$
蒸気率 $\beta$ は Rachford-Rice式を満たす値として求めます。
$$ \sum_i \frac{z_i(K_i-1)}{1+\beta(K_i-1)} = 0 $$
蒸気率が求まると、液相組成と気相組成は次式で計算できます。
$$ x_i = \frac{z_i}{1+\beta(K_i-1)}, \qquad y_i = K_i x_i $$
- $P_i^{sat}$:成分 $i$ の飽和蒸気圧[kPa]
- $P$:系圧力[kPaA]
- $K_i$:気液平衡比[-]
- $F$:供給流量[kmol/h]
- $V$:気相流量[kmol/h]
- $L$:液相流量[kmol/h]
- $z_i$:供給中の成分 $i$ のモル分率[-]
- $x_i$:液相中の成分 $i$ のモル分率[-]
- $y_i$:気相中の成分 $i$ のモル分率[-]
- $\beta$:蒸気率 $V/F$[-]
適用範囲と注意事項
二成分系の理想フラッシュ蒸留を対象にしています。
- 前提:気相は理想気体、液相は理想溶液として扱います。
- 入力の注意:飽和蒸気圧はフラッシュ後の温度における値を入力してください。
- 考慮していない点:熱収支、潜熱、供給のエンタルピー、活量係数は考慮していません。
- 温度の扱い:フラッシュ温度は計算されません。入力した飽和蒸気圧が対応する温度を、利用者が先に決めて与える形(等温フラッシュ)です。実際の温度は供給の予熱量と蒸発に要する熱で決まるため、想定温度と実際の運転温度がずれると $K_i$ と蒸気率がそのままずれます。
- 二相の条件:二相になるのは、系圧力が供給組成の泡点圧と露点圧の間にあるときです($\sum z_iK_i>1$ かつ $\sum z_i/K_i>1$、Rachford-Rice 式が $0<\beta<1$ に根を持つ条件)。この範囲外では全液相または全気相と判定し、表示される他方の相の組成は仮想値です。
- 使えない条件:共沸組成を持つ系や、液相が大きく非理想な系では、$K_i=P_i^{sat}/P$ が成り立たず、蒸気率も組成も実際とは別の値になります。
参考資料
書籍
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