蒸留
アントワン式(蒸気圧・沸点)
$\log_{10} P = A - \dfrac{B}{T + C}$ から、純物質の蒸気圧 $P$ または沸点 $T_{sat}$ を計算します。
入力
係数 A・B・C は文献ごとに異なる単位系で定義されています。係数の出典に合わせた単位を選んでください。
計算結果
入力値を入れて「計算する」を押してください
計算式
純物質の蒸気圧 $P$ と温度 $T$ の関係を表す代表的な経験式がアントワン (Antoine) 式です。
$$ \log_{10} P = A - \dfrac{B}{T + C} $$
式を $T$ について解くと、与えられた圧力での飽和温度(沸点)$T_{sat}$ が得られます。
$$ T_{sat} = \dfrac{B}{A - \log_{10} P} - C $$
- $P$:蒸気圧[mmHg、kPa、bar など]
- $T$:温度[°C または K]
- $A, B, C$:物質ごとの定数[-]
- $T_{sat}$:飽和温度(沸点)[°C または K]
適用範囲と注意事項
$\log_{10} P = A - B/(T + C)$ に、利用者が与えた係数 A・B・C をそのまま代入する計算です。物質の判定や係数の妥当性の検査は行いません。
- 使える条件:係数を求めた温度範囲の内側で、係数の出典と同じ形式(常用対数、圧力と温度の単位)で入力する場合。
- 係数の単位系:A・B・C は、式の対数の種類(常用対数か自然対数か)、圧力の単位(mmHg・kPa・bar)、温度の単位(°C か K)の組み合わせごとに別の値になります。出典の単位系と画面の単位選択が一致していないと、式は計算できても結果は桁違いになります。
- 温度範囲:係数は出典ごとに有効な温度範囲が付いており、同じ物質でも範囲別に複数の係数組が示されることがあります(NIST Chemistry WebBook のベンゼンでは範囲の異なる 4 組が掲載)。入力温度が範囲外でも式は値を返しますが、その値は保証されません。範囲外では沸点(逆算した $T_{sat}$)にも同じことが言えます。
- 計算できない領域:$T + C = 0$ 付近では蒸気圧が発散し、逆算では $A - \log_{10} P = 0$ で解けません。逆算した温度が絶対零度以下になる圧力は、式の適用範囲外として弾きます(ツールの入力検査どおり)。
- 係数の調べ方:アントワン定数や物性定数を調べたい場合は、参考資料の『復刊 物性定数推算法』が参考になります。
- 外れやすい場合:広い温度範囲を 1 組の係数で通した場合(広い範囲ではワグナー式などを検討)、係数の出典の温度範囲が不明な場合。純物質の蒸気圧であり、混合物の泡点・露点は活量係数などを含む別の計算になります。
参考資料
書籍
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