固液分離
球形粒子の終末沈降速度
固体粒子が静止した液の中を重力で沈むときの終末沈降速度 vt を求めます。ストークス・アレン・ニュートンの式を粒子レイノルズ数 Rep で自動判定し、粒子径でどれだけ変わるかを早見表で確認できます。
入力
球相当径。撹拌・凝集の状態で変わります。ストークス域では速度は径の2乗に比例します。
無機粒子(砂・シリカ等)で約 2500、金属酸化物でより大きくなります。
分散させている液(連続相)の運転温度での密度。水なら約 1000。
液の運転温度での粘度。水20℃なら約 1.0 mPa·s(= 1.0 cP)。
計算結果
入力値を入れて「計算する」を押してください
計算の考え方
静止した液の中を固体粒子が沈むとき、粒子に働く重力・浮力・抗力がつり合った定常状態の速度が終末沈降速度 vt です。抗力係数 CD が粒子レイノルズ数 Rep の領域で変わるため、本ツールは Rep からストークス域・アレン域・ニュートン域を自動判定し、対応する式で計算します。
ストークス域(Rep < 2)
$$ v_t = \dfrac{g\,d^2\,(\rho_p-\rho_f)}{18\,\mu} $$
アレン域(2 ≤ Rep < 500)
$$ v_t = \left[\dfrac{4}{225}\cdot\dfrac{g^2\,(\rho_p-\rho_f)^2}{\rho_f\,\mu}\right]^{1/3} d $$
ニュートン域(500 ≤ Rep)
$$ v_t = \sqrt{\dfrac{3\,g\,(\rho_p-\rho_f)\,d}{\rho_f}} $$
粒子レイノルズ数:
$$ Re_p = \dfrac{\rho_f\,v_t\,d}{\mu} $$
- $v_t$:終末沈降速度[m/s]
- $\rho_p$:粒子密度[kg/m³]
- $\rho_f$:流体(液)密度[kg/m³]
- $\rho_p-\rho_f$:粒子と流体の密度差[kg/m³]
- $d$:粒子径(球相当径)[m]
- $\mu$:流体の粘度[Pa·s]
- $g$:重力加速度(9.80665 m/s²)
- $C_D$:抗力係数[-]
- $Re_p$:粒子レイノルズ数[-]
注意点
- Rep の値からストークス域・アレン域・ニュートン域を自動判定し、対応する式で vt を求めます(領域の境界は Rep ≒ 2 と 500)。
- ストークス域では速度は粒子径の2乗に比例(vt ∝ d²)します。粒子径が 1/10 になると沈降速度は 1/100 になり、微粒子の重力沈降は急に遅くなります。
- 球形・単一粒子・希薄分散を前提とした値です。濃厚スラリーでは粒子どうしが干渉して遅くなる干渉沈降(Richardson-Zaki など)の補正が必要です。
- 形状が球から外れる(球形度が小さい)と抗力が増え、実際の沈降速度はこれより小さくなります。重要な設計はメスシリンダーなどでの沈降試験で確認してください。
参考資料
書籍
化学機械の理論と計算(第2版)
Amazonで見る※ 上記リンクはAmazonアソシエイトのリンクを含みます。
化学工学計算支援ツール